波佐見焼
波佐見焼を代表するマルヒロの陶磁器ブランド「BARBAR(馬場商店)」から、おすすめのお茶碗をご紹介。伝統的なもの、モダンなもの、ポップなものなど、日常使いができて人気の高いお茶碗ばかりです。夫婦茶碗や贈り物にも。
486
最終更新 -
この記事の目次
日常食器の中でも最もパーソナルな器と言えば「お茶碗」ではないでしょうか。
ほとんど毎日使うお茶碗は、手に馴染み、使うほどに愛着が湧くようなお気に入りのものを選びたいですよね。お茶碗ひとつで食卓の雰囲気がグッと変わると言っても過言ではありません。
しかしお茶碗も千差万別。色々ありすぎて悩んでしまいますね。
そこで今回は、波佐見焼を代表する産地問屋である「マルヒロ」さんから、大人気のブランド「BARBAR(旧:馬場商店)」のおすすめお茶碗を10選ご紹介いたします。
伝統的な模様や技術を大切にしつつも、現代の生活に馴染み、日常使いしやすいものをと追及されてきたBARBARのお茶碗なら、きっとお気に入りの一品が見つかるはず!
*2017年に「馬場商店」から「BARBAR」にブランド名を変更しています。
波佐見焼 マルヒロ(BARBAR) お茶碗 いろは 茶碗 参考価格1,540円~(2021/07/09時点)
BARBARの「いろは」シリーズ。
江戸時代、波佐見焼が庶民でも日常的に使える食器をと安価で提供していた大衆食器「くらわんか碗」の当時の模様をそのままあしらい、親しみある素朴な風合いをイメージしたのがこの「いろは」シリーズです。
いろはのお茶碗は、グレーがかった白磁にすべて手描きで絵付けされた呉須(藍)の模様が特徴です。縁には錆でアクセントがあり、とても味わい深いお茶碗になっています。
高台(底の部分)が大きいので安定感があり、直径は小さめで手に馴染みますが、その分、深さがあるので容量的にも十分です。お茶漬けもできますね。
絵柄は「丸文」「麻の葉文」「菊文」の全部で3種類。いずれも素朴な絵柄ですが、筆のタッチが力強く残っていて、手づくりのあたたかさを感じます。
いろはシリーズには、他にも使いやすい形の鉢碗や角皿、土瓶もあるので、シリーズでひとつずつ揃えていくのも楽しいですね。
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
波佐見焼 マルヒロ(BARBAR) お茶碗 藍駒 茶碗 参考価格990円~(2021/07/09時点)
波佐見のくらわんか碗の伝統的な模様、藍のボーダーを施したBARBARの「藍駒」シリーズ。定番柄ながらモダンな印象を与えます。
手描きで一本一本丁寧にひかれた藍色の縞模様は、少しずつ濃淡や強弱が異なり、手仕事の味わい感じます。また全体的にやや厚めのフォルムがさらにあたたかみをもたらせます。
「藍駒」のお茶碗も、縁から高台まで藍の縞模様に包まれていて、内側にも少しだけ縞模様。中は無地なので、ご飯も映えます。
高台が大きく高めなので、片手にしっかり持ちやすいのも特徴です。
サイズは大小2種類。夫婦茶碗にも最適です。
同シリーズに大小皿や小鉢、またロックカップなどもあり、シリーズで揃えると食卓がグッと締まって見えることでしょう。
【大】
【小】
【共通】
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
BARBARの「白磁杓掛け(黒呉須流し)」というシリーズ。その名の通り、白磁の器に杓掛けという技法を用いて黒呉須(絵具)を掛け流して仕上げている作品です。「杓掛け」というのも読んで字のごとく、杓を使ってひとつひとつ手仕事で釉薬を流し掛け、釉薬の流れた跡がそのまま模様になる技法です。自然の流れが生み出す模様はすべてが異なり、深い味わいとなって表現されます。
そんな白磁杓掛けの「ゆり型茶碗」は、白いユリの花のようにやわらかく、美しい曲線を描いたフォルムになっています。内外に黒呉須の流れた模様が描かれ、とてもシックで深みのある味わいを感じさせます。
少し大きめサイズなので、お茶漬けをしても小丼鉢としても◎。
黒呉須の流れ方次第で表情もぐっと変わるので、自分だけのお気に入りの1つが見つかれば、とても愛着の湧くお茶碗になるでしょう。
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
BARBARの「もぐもぐごっくん」シリーズは、幼児期の「食べる」練習から、大人になるまで長く使えるようにと考えられた子ども用食器です。シンプルなデザインに鮮やかなカラーバリエーション。そして、子どもが使いやすい形を追求し、ほど良い重さと安定感のある器になっています。
そんな「もぐもぐごっくん」のお茶碗も、広くて低めの高台で安定感があり、小さな手でも持ちやすいデザイン。縁は少し外側に広がっていて、まだお箸で上手にご飯を口に運べない子どものために、お茶碗に口をつけてご飯をかき込みやすい形になっています。
カラーは幼い子どもでも認識しやすい基本の4色、赤・黄色・緑・青の他に、マルヒロオンラインショップ限定カラーのピンクがあります。
丈夫で安心な波佐見焼の器は、お子さま用食器としてもとてもおすすめですよ。
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
「十草(とくさ)」は日本古来の伝統的な縦縞模様のことです。BARBARの「サビ十草」は、鉄分の多い錆絵具を使って、一本一本手書きで丁寧に描かれた縦縞模様の器のシリーズです。
伝統的な模様なのにどこかモダン、そして丸みを帯びた優しいフォルムが粉引きの土のあたたかみを存分に表現しています。
サビ十草の器は、粉引きの土物(陶器)です。生地に鉄粉が混ぜてあるため、黒点があわられたりして、土物独特の風合いを感じることができます。粉引きの器は、扱いが少し手間がかかりますが、上手に使い込んでいくことで、風合いが増し、土物特有の味わいがまた個性として生かされていきます。
電子レンジの温めや食洗機の乾燥くらいなら大丈夫ですが、食器同士がぶつかり合ったり、過度に加熱されると破損や劣化の原因となります。ご注意ください。
お茶碗は、食べやすいよう縁が少し広がっていて、お茶漬けや卵がけご飯もかき込みやすくなっています。どっしりしているように見えますが、実際には軽く、すっと手に馴染む使いやすいお茶碗になっています。
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
波佐見焼を代表する白磁に呉須の器、BARBARの「呉須巻」。
呉須の鮮やかな藍色が白磁とマッチして、美しく、またモダンな中にも懐かしさを感じるシリーズです。シンプルなので、他の食器とも合わせやすく、日本の日常的な食卓によく馴染みます。
呉須の絵付けは、すじ車と呼ばれるろくろに乗せ、ひとつひとつ手描きで線が描かれているので、濃淡や色むらが印象的です。プリントとは違う、手づくりの深い味わいを感じますね。お茶碗は少しシャープなフォルムで持ちやすく、使いやすい大きさです。
模様は全部で5種類。
外側が呉須一色で塗り染められた【全巻】、外側ぐるっとボーダーが描かれた【外駒】、細い千一本がシンプルで美しい【一本巻】、外側は白磁で内側にボーダーで覗き込んだ時に楽しい【内駒】、下部分だけに呉須が塗られた【下巻】の5種類です。
どれもシンプルながら存在感もあり、家族で違う柄を揃えるのも素敵ですね。大小2種類のサイズから選べるのも◎。
他シリーズの「朱巻」や「三本線」も同じ形状、同じサイズ展開となっているので、組み合わせるよよりバリエーション豊富なアイテムになります。呉須と朱で夫婦茶碗にしたり、家族で好きな絵柄、カラーを選んでも、統一感はキープされるのでおすすめです。
【大】
【小】
【共通】
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
鮮やかな朱色が目を引くBARBARの「朱巻」シリーズ。
上の「呉須巻」の色違いのようなシリーズになっていますが、呉須巻は「染付・下絵付け」と呼ばれる技法に対し、朱巻は「上絵付」と呼ばれる、釉薬をかけて焼成した後に絵付けをし、再度焼き付け、鮮やかな朱色を表現する技法です。
そのため、呉須に比べて耐久性が低くなるため、あたため程度の電子レンジはOKですが、食洗機や研磨剤は朱の絵柄が剥げてしまうことがあり、おすすめしません。
染付の器に比べると、取り扱いがやや面倒ではありますが、やはり波佐見焼のこの鮮やかな赤絵付(朱色)は本当に美しく、手に取りたくなる魅力があります。
ひとつひとつ丁寧にろくろを回しながら手描きされた、わずかに濃淡の違う色味も味わいがあってステキですよね。
模様は全部で5種類。
外側が朱一色で塗り染められた【全巻】、外側ぐるっとボーダーが描かれた【外駒】、細い千一本がシンプルで美しい【一本巻】、外側は白磁で内側にボーダーで覗き込んだ時に楽しい【内駒】、下部分だけに朱が塗られた【下巻】の5種類です。
どれもシンプルながら存在感もあり、家族で違う柄を揃えるのも素敵ですね。大小2種類のサイズから選べるのも◎。
他シリーズの呉須巻」や「三本線」も同じ形状、同じサイズ展開となっているので、組み合わせるよよりバリエーション豊富なアイテムになります。呉須と朱で夫婦茶碗にしたり、家族で好きな絵柄、カラーを選んでも、統一感はキープされるのでおすすめです。
【大】
【小】
【共通】
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
太めのボーダーが目を引くBARBARの「三本線」。
こちらは、カラフルなカラーバリエーションでグッとポップで現代的なシリーズになっています。3本のボーダーだけというシンプルなデザインですが、くどすぎず、鮮やかな発色が存在感を高めています。
お茶碗は少しシャープで持ちやすい形で、誰にでも使いやすいお茶碗です。外側にインパクトがある分、内側はシンプルに白一色でご飯も映えそうです。
カラーは全部で7色。
レッド、ブルー、イエロー、グリーン、グレイ、ブラックと直営店限定カラーのピンクがあります。大小2サイズあるのも嬉しいですね。
【大】
【小】
【共通】
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
異なる釉薬で仕上がりの違いを楽しむBARBARの「色釉」シリーズ。こちらは「渋結晶」というシリーズになります。お茶碗と蕎麦猪口だけのシリーズです。
渋結晶は渋みのある色合いで構成されていて、シンプルなフォルムだからこそ、なおいっそう焼き物特有の味わいが主張され、毎日の食卓に馴染みながらも存在感のあるお茶碗になっています。
カラーは全部で5色。
「白」「黒」「褐色」は、表面に光沢がでないマットな質感に仕上がる「マット釉」が使用されています。単色ですがマット釉のムラが手触りでも感じられ、表情豊かです。
「青銅」は、「窯変結晶釉」という釉薬が使用されています。焼成後、冷えて釉薬が液体から固体に変化する途中で釉薬が結晶化するため、見た目にも手触りも釉薬が自然に生み出す個性が光ります。
「金泥」も「窯変釉」の一種で、金色に窯変する釉薬を使用していて、黒と金が混ざり合った金属のような渋い表情に仕上がります。
いずれも、釉薬のかかり方や窯の焼成の仕方で、自然に仕上がりに差異が出るため、それぞれに個性があり、とても高級で落ち着いた味わいの器です。それでいて、日常使いができる形なので、これひとつ食卓に並ぶだけで、ぐっと全体が締まることでしょう。
磁器なので、取り扱いもそう難しくはないのですが、器同士がぶつかったり、金属のフォークなどを使用すると釉薬が剥げてしまうことがあるので、長く大切に使いたいのであれば食洗機の使用は控えた方が良いでしょう。
【大】
【小】
【共通】
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
こちらもBARBARの「色釉」シリーズですが、渋結晶とはがらっと印象が異なる「白淡」というシリーズです。その名の通り、白みがかった淡い色合いばかりで構成されているシリーズになります。
白淡シリーズは、石灰釉をベースとした光沢のある色釉を使用していて、優しい泡い色合いにツルンとした質感が特徴です。サイズは「渋結晶」や「呉須巻」「朱巻」などと同じ、使いやすい大小2サイズとなっています。
薄黄や薄群青といった淡いシックな色味は、器自体の存在感は大きくないものの、その器に盛られたお料理の素材の色を引き立ててくれます。白ご飯だけでなく、おかずを盛り付けても良いですね。
形も色もシンプルで主張しないからこそ、お料理を彩ってくれる、陰の立役者のようなお茶碗です。
【大】
【小】
【共通】
※サイズ、容量、重量には個体差があります。
波佐見焼は400年以上前に誕生し、分業制にすることで低コストで良質な製品を生み出してきました。昔は高級品で庶民には手が出なかった陶磁器を、一般家庭の食卓でも使えるように低価格で普及させたのが波佐見焼です。
しかし波佐見焼はつい最近まで有田焼の名で流通していたため、「波佐見焼」という名前はほとんど知られていませんでした。その名を世間に知らしめることになったのが有限会社マルヒロが手掛けた「HASAMI」でした。
マルヒロは、自社のオリジナルブランドを企画し、生産されたものを全国に販売する産地問屋です。波佐見の職人さんたちの技術を駆使し、使いやすく、現代に受け入れられるデザインを考案し、多くのヒット商品を生み出し続けています。
そのひとつがマルヒロを代表するブランド「BARBAR」です。(2017年に「馬場商店」から「BARBAR」にブランド名を変更しています)
BARBARのブランドコンセプトは、
1.ものづくりの現場で培われてきた技術
2.時代を超えても変わらない魅力
3.自由で枠にとらわれないアイデア3つをグニグニとこね合わせて、自分たちがかっこいいと思うもの、気持ちが高揚し、ワクワクするものを陶磁器の産地、長崎県波佐見町から発信します。
手仕事にこだわった「普段使いの器」を、かっこよく、使いやすく、現代の食卓に馴染むものをいろいろなシリーズで展開しています。
今回は、そんなマルヒロのブランド「BARBAR」から、とっておきのお茶碗をご紹介させていただきました。
お気に入りの一品が見つかれば幸いです。